「オフライン編集」って言葉はどこの業界まで通じるんでしょうかね?
TV業界はわかると思います。 ネットの方々はわかるんでしょうか?
撮影後の最初の編集、構成を考える編集のことをオフライン編集と呼びます。
大量の素材からベストテイクを選び、CMでしたら15秒・30秒の世界を作り上げます。
全ての素材を読み込むので、軽めのデータで行います。
最近では4K以上で撮影することが普通なので、オフラインではフルHDのProressに書き出してもらいそれを使ったりしてます。
これも時と場合によるので、臨機応変にやっていますねー。
エフェクトや肌修正、CG作成、アニメーション作成、音楽、SEなど、これを元に作成されます。
オフライン編集完成後、クライアントのOKをいただいたら
カラーグレーディング、オンライン編集(本編集とも言う)、MA(音調整)に進みます。
オフライン編集は、音楽やSE、ロゴデータなど、仮のもので進んでいくことが多いので
別名「仮編集」とも呼ばれています。
CMオフライン編集の主流ソフトってなんでしょ?
私がポスプロに入社した頃の20年以上前は、CMはフィルムで撮影していて、
フィルムを現像して、テレシネして、SONYのD-1っていうバカみたいにでかいテープに焼いて、
フイルムで音は録れないから、別に撮った音声データをカチンコに合わせて戻して、
オフライン編集用にBcamでワークテープ作って、リアルタイムにテープ流しながらパソコンに取り込んで、編集始めてました。
マシンは、Power mac 8100(だったかな?) ソフトは「AVID Media composer」です。
サイズはSD(720×540)だったから画像もめちゃめちゃ汚いんだけど、
その当時はそれが最先端でした。 世の中がまだ地デジじゃない頃の話です。
余談ですが、初ボーナスで一番最初のPower macG4買いました!
でも今では地デジも普通になり、パソコンもスマホも一人1台の時代、めちゃくちゃ進化してますね。
そんな中、長年、CMのオフライン編集使用ソフトは「AVID Media composer」1択でした。
昔からPremiereもあったんですが、「業務用はAVID!」みたいな付加価値を求めていた気がします。
確かに当時のAVIDは画期的で、とっても使いやすかった!
オンライン編集ソフトのFlameが、冷蔵庫サイズのスパコンだった頃、うちのオフライン編集スタジオはAVIDのみでした。
EDIUSとかリニア編集機とか色々まだ稼働してた頃ですが、
社長が「これからの世の中はAVIDだ」と!
それをめっちゃかっこいー!と思った覚えがあります。
それから時が経ち、早20数年…
「AVIDがちょっと下火だなぁと思う理由」は何点かあります。
- M1macとAVIDの現状バージョンがあまりうまくいっていない。
- よくソフトが落ちるし、試写中なんてひやひやする。
- 制作さんにAVID Projectを渡してもAVID持ってないから開けない。
1.2.に関してはそのうちうまく行くんでしょうが、3に関してはどうしようもない(笑)
制作さんの中にはまだAVIDって高いソフトってイメージがあると思いますが、そんなことないです。
AVIDはサブスクになって、今、年間4万くらいですかね。
それに比べて、AdobeのCreative Cloud のサブスクで、年間8万越えですね。
でもやはり、動画編集では PhotoshopもIllustraterも絶対必要だし、
AfterEffectだって便利。
制作さん達にとってはAdobeじゃないとお話にならないのです。
CM制作、全ての工程で働いてくれている制作部、邪険にはできません。
そして「Adobe Premiere」 はとっても優秀。
最近は、私もめっきりPremiereです。
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